

SOLD OUT
ピエメルドメニコ・バッカラリオ
フェデリーコ・タッディア 著
秋山忍 野村雅夫 訳
2023年 太郎次郎社エディタス
四六判 ソフトカバー 142ページ
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身近にある植物、気になりはするけれど
いまいちとっかかりが見つからない。
何しろ、種類が多すぎる。
仕組みが奥深すぎる。動物や人間との関係性もおもしろい。
そもそも、いつから「植物」がはじまり
現在どこまでが「植物」と言われているのかすら、わからない。
「植物」のゆるやかな全体像について
知りたい気持ちはある。
でも、適当な本をひらくと
難しい専門書だったり、
とりあえず図解にしてみた教科書チックな本だったり。
というちょっとした挫折を味わったことがある方、挙手!(ハーイ🙋♀️)
*
本書は小中学生が対象ではあるのだが、侮るなかれ。
頭が凝り固まった大人の世界を、気軽に広げてくれる本だと思う。
35億年前に始めてのバクテリアが誕生したこと
4億年前に始めての陸生植物が生まれたこと
1万2千年前から人間が植物を栽培しはじめたこと
植物の「集団的知性」を活かした現在のバイオ工学について。
さらーっと全体像をみていく物語のような構成はもちろん
語りかけてくるような文体も面白い。
”でも、このバクテリアって、いったいなんだろう?
植物なのか、動物なのか、海藻なのか、きのこなのか。はたまた、そういうのが一緒くたになったやつなのか。
これが、誰にもわからないんだ。”
(p7より)
*
足元に広がる宇宙それが植物、森、自然、なのだ。
そう考えると、ふだんの散歩もたのしくなるよね。
仕事に直接つながらなくとも
純粋な好奇心をもって学ぶのは豊かなこと。
第一、生活に余裕がないとできないしね・・・
もしぼんやりと、自然に興味を持ったなら。
本書を読みつつ、
白老のゆかいな仲間たち・観森(@mimori_yasou)
のpodcast「mimori radio」
も聴いてみてほしい。
彼らのラジオは開始半年でもう2万回再生を突破したとのこと。
自然に面白さを感じる人がこんなにいるのは
なんかいい社会だよね、って思う。
どちらもぜひ!