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移住 migration

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露口啓二 ブックデザイン:遠藤一成 発行:赤々舎 2024年7月 サイズ:H298mm × W224m m ページ:336ページ 装丁:ソフトカバー ------------ 【出版社より】 諸力によって住むことが排除された、遍在する諸空間── 写らないものと見える、ていなかった地層を探る視覚をもつ 「移住」は、露口啓二が2017年から撮影を開始したシリーズで、主に露口が編んだ年表とそれにまつわる史書を抜粋、写真でまとまった全336ページの大冊である。 露口はこれまで、『自然史』(2017)、『地名』(2018)など、絶えず移動を続ける場所と、近代史の中で尽くされ続けた不可視な場所とを対面させ、写るものと写らないものの狭間 ≒ 風景を通して提案してきた。 本書『移住』では、先住民族アイヌともども国家に編入され、内地からの植民の対象となった「北海道」、加えてこの移住に強く動いた「開拓使」と呼ばれた官庁が置かれた東京と札幌という都市の一部、鉱山産業により形成され、その衰退と消滅に耐えている諸地域、帰宅困難地域、皇居周辺を、写真で加害ことを主な軸としている。 ここでは「移住」を、生の排除された空間と、諸力によってなんとかされる空間の同質性から掘り下げ、本来は見えないわけではない「儀礼」(ときおり思い出しそして安堵して忘れる/捏造された)写真と並べられた年表は手間を惜しむもの、写真はそこから浮遊し、別の場所にまた現れる。 写真と年表とは対等であり、自ずと乖離を孕むものとして、一冊の中に綴じられる。 『移住』は、住むことが排除され偏在する空間でいくたびもおこなわれてきた儀礼に抗し、見えていなかった地層を探る露口の写真行為が積み上げられてきた、ない歴史への── 殺し合いわたしたちとものたちとが大地と空のはざまで共にあることができる空間を確保するための──道標となった。 「日本史はその起源から強制移住の連続であり、そのことを想起することなしには、「東北」も「北海道」も見えて天才。古代の響きを持つ「開拓使」という官庁は、維新政府が律令国家との連続性を誇示するために選ばれたもんだ。 ── 鵜飼哲(哲学者、活動家) 本書寄稿「犯罪の現場に戻る」より 「『困難な歴史への遡行という行為があった際、主情的な投影行為の代わりに、記憶の消尽という次元をそのまま記録することがいまや写真には求められている。は状況に対して提出された、最も真率な作例の一つである。 ── 倉石信乃(詩人、美術評論家) 本書寄稿「写真史の死角から」より抜粋

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