



瀬崎 圭二(著)
青弓社 2023年
四六判 ソフトカバー
324ページ
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【出版社より】
ベトナム反戦運動などを背景に登場した関西フォークの歌詞と現代詩との関係に着目して、岡林信康、高田渡、友部正人などの音楽実践を「ことば」を中心に描き出す。関西フォークを声の対抗文化として位置付け、音楽性や文学運動としての側面を浮き彫りにする。
解説
ベトナム反戦運動や学生運動を背景に、社会批判や反戦のメッセージを込めた関西フォークは、多くの若者を引き付け、強い支持を得た。1969年の新宿駅西口広場でのフォークゲリラにつながる関西フォークはどのように現れ、どのような人々が関わり、何を表現し歌ったムーブメントだったのか。
本書では、関西フォークの歌詞と現代詩との関わりに着目して、岡林信康、高田渡、松本隆、友部正人などのフォークシンガーの音楽実践を「ことば」を中心に描き出す。そして、歌い手をサポートした片桐ユズルや有馬敲らの文学者・文化人の活動やその意義にも光を当てる。
関西という地でフォークソングを歌い新たな表現を追い求めた若者たちとそれを支えた文化人の交流の場として関西フォークを位置づけ、「声の対抗文化」として評価する。関西フォークの音楽性や文学運動としての側面を検証する研究書。片桐ユズルへのインタビューも収録。
目次
序 章 現代詩を超えて
1 関西フォークとは
2 なぜいま、関西フォークか
3 難解な現代詩
4 一九五七、八年の座談会
5 シャンソンと現代詩
6 行為としての詩
7 〈詩〉を取り戻す
etc.....